知事直轄の「新県政推進室」来週にも本格稼働へ 斎藤知事が始動
2021/08/02 20:40
就任式で抱負を語る斎藤元彦県知事=2日午前、神戸市中央区下山手通5、兵庫県庁(撮影・中西幸大)
兵庫県知事に就任した斎藤元彦氏(43)は2日、県庁で会見し、公約の実現に向けて知事直轄の「新県政推進室」を新設し、来週にも本格的に稼働させる方針を明らかにした。斎藤知事は20年ぶりのトップ交代を強調した上で、「大きな県政の転換点。新しい県政を推進するベースにしたい」と述べた。
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新県政推進室の役割について斎藤知事は「(知事選で)掲げた公約を実現するための司令塔。庁内全体で一緒に進めるため、各部局との調整をしっかりやってもらう」と説明した。
斎藤知事によると、推進室には、室長1人、局長級と課長級を各4人程度ずつ配置。室長には、中播磨県民センター長を務める小橋浩一氏(57)を充てる人事も公表した。その他の人事などは調整中という。
小橋氏は人事課長や教育次長、企画県民部管理局長などを歴任し、2019年から現職に就いている。
推進室で早急に着手する事業について、斎藤知事は行財政改革を挙げ、「一つ一つの事業をしっかり見る。来年度当初予算案の編成までに方向性を出したい」と話した。知事が地方で仕事をする「ワーケーション知事室」や、人口減少対策などへの取り組みにも意欲を見せた。
新型コロナウイルスの感染拡大で、兵庫県には2日から「まん延防止等重点措置」が適用された。斎藤知事は新型コロナへの対応が最優先とし、「県民の命と暮らしを守る。事業者への協力金の支給もスピードアップしていく」と述べた。2日夕には、動画投稿サイト「ユーチューブ」に県民への不要不急の外出自粛などを求める動画も配信した。
斎藤知事の就任式は同日朝に県庁で行われ、午後には県公館で、井戸敏三前知事(75)との引き継ぎを行った。(紺野大樹)
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