神戸・王子動物園のコアラ2頭 淡路島「イングランドの丘」に移籍
2021/09/02 20:20
淡路ファームパーク・イングランドの丘へ移る北方系コアラのウミ=神戸市灘区王寺町3、王子動物園(撮影・坂井萌香)
兵庫県南あわじ市の観光施設「淡路ファームパーク・イングランドの丘」へ、神戸市灘区の王子動物園にいるコアラ2匹が移ると、両市が2日発表した。
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原産地のオーストラリアで北方系と呼ばれる個体で、雌のウミ(7歳)と雄のピーター(5歳)。南方系コアラを国内で唯一飼育するイングランドの丘が、新たに北方系の導入を希望していた。
ウミは平川動物公園(鹿児島市)、ピーターは東山動植物園(名古屋市)が所有し、王子動物園が繁殖用に借りている。イングランドの丘が借りる期間は、ウミが今後5年間、ピーターが23年3月末までとなる。
今月15日に神戸から南あわじへ移る。展示を始める時期は未定という。
イングランドの丘の南方系コアラは現在、4匹。高齢化し、県が姉妹都市の西オーストラリア州に新たな個体の提供を陳情中。ウミとピーターは南方系とは分けて飼育し、赤ちゃんコアラの誕生を期待する。
北方系は南方系より一回り小さく、体毛の色が薄い。田原和彦所長(59)は「2系統を見比べて楽しんで」と話している。
今回の移籍で、王子動物園のコアラは6匹になる。(西竹唯太朗)