インフルエンザワクチン、早めの接種を 学会が呼び掛け コロナワクチンと2週間の間隔必要
2021/11/07 18:59
インフルエンザワクチン=資料写真(Sherry Young/stock.adobe.com)
新型コロナウイルスの新規感染者が減る中、日本感染症学会(東京)などはインフルエンザワクチンの早めの接種を推奨している。生後6カ月以上13歳未満は2回、13歳以上は1回の接種が原則。12歳以上でコロナ・ワクチン接種と重なる場合は2週間の間隔が必要としている。
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インフル・ワクチンの接種によって感染を完全に抑えることはできないが、発病を一定程度抑えるほか、重症化を防ぐことに最大の効果がある。同学会によると、特に生後6カ月以上5歳未満の子どもや高齢者、妊婦、呼吸器疾患などの持病がある人らが感染した場合、合併症のリスクが高いという。
10月中は、全国の感染者数の報告は1週間当たり多くても20人で推移し、流行していない。ただし、兵庫県小児科医会の藤田位会長は「小さい子どもらは感染リスクも重症化リスクも高い。昨季流行していない分、今季は大流行の可能性を秘めているので、今のうちから接種して予防してほしい」と訴えている。
接種に保険は適用されず、費用は原則、全額自己負担で医療機関によって異なり、1回3千~4千円程度。高齢者らの接種費用を助成する自治体もある。
コロナとインフルのワクチン接種が時期的に重なれば、県ワクチン対策課は「コロナ対策を優先してほしい」としている。(井川朋宏)