神戸マラソン、県が主催から協賛へ 第10回大会最後に

2021/12/16 20:56

第9回神戸マラソンで一斉にスタートするランナー=2019年11月

 兵庫県は、16日に公表した行財政運営方針の見直し案に神戸マラソンの主催取りやめを盛り込んだ。2022年11月に開催予定の第10回大会を最後に主催者から外れ、23年度から協賛者として経費の一部を支援する。 関連ニュース コロナ禍で脚光、「密にならない」人気のマラソン大会 交通規制なし、沿道の応援なし なんか変…神戸マラソンって、なぜ珍しい“逆走”コースなのか 女子マラソン・前田穂南選手にサプライズエール 同級生が地元紙の全面広告を使って手書きメッセージ

 神戸マラソンは震災復興への感謝と友情をテーマに11年11月にスタート。定員2万人に約8万人が応募するなど人気を集めてきた。
 開催費は毎回約7億円。県はともに主催する神戸市と同額の約9千万円を負担し、残りを企業の協賛金や参加費で賄ってきた。県と市が事務局に職員を派遣し事務も共同で担ってきた。
 県は、見直しの理由を「県内最大の都市型フルマラソン大会としてノウハウが蓄積でき、姫路でも大会が始まるなど先駆的な役割を果たした」と説明。大会の重要性を認めつつ、協賛者として支援したいとした。
 ただ、神戸市側とまだ協議をしておらず、負担額の削減規模や事務局職員の扱いも未定。この日の会見で斎藤元彦知事は「震災の借金が数千億円残っており、財政が厳しい。一定の見直しをせざるを得ないことを神戸市側に丁寧に説明したい」とした。
 一方、神戸市の加藤久雄・文化スポーツ局長は「神戸マラソンは県と市が一体となり、多くの協力の下で取り組んできた大事な事業。今後の大会運営に支障がないよう県と協議・調整したい」とコメントした。(古根川淳也、三島大一郎)
【特集ページリンク】新県政始動

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