藤井四冠さらなる高みへ 記録意識せず淡々と強さ求める 9日から王将戦

2022/01/02 10:00

「実力以上の結果を出せたと感じていますし、大きな舞台でたくさん対局でき、充実した1年でした」と、最年少四冠になった2021年を振り返る藤井聡太四冠=東京都内(撮影・高石航平)

 「将棋が強くなることを常に目標にして取り組んできたので、ぶれないように進んでいきたい」。将棋の史上最年少記録を次々と塗り替え、人々を驚かせ続けた藤井聡太四冠は、タイトル戦が続く2022年の目標を静かに語る。(井原尚基) 関連ニュース 快進撃続く将棋界のホープ 谷川浩司九段が藤井聡太三冠を“読む” 「弱点見つからない」 将棋の藤井聡太王位、最年少四冠に挑戦 藤井王位が最年少で防衛 豊島竜王に4勝1敗「勝った将棋も苦しい場面長かった」


 昨年は八大タイトルの棋聖と王位を防衛し、叡王と竜王を奪取した。このうち棋聖戦を除く3棋戦で計14局の熱戦を繰り広げた豊島将之九段(兵庫県尼崎市)との対局は「こちらが気づかない構想を示され、自分の課題を突きつけられた印象があります」。ポイントとなった局面を、はっきり思い描きながら振り返る。
 一方で、最年少四冠の偉業を達成した感想は「光栄ですが、将棋を指す上で立場の違いは意識することではないかなと思っています」。純粋に将棋が好きで、記録は二の次という姿勢が、紡ぎ出される言葉からにじみ出る。
 7月に20歳の節目を迎えるが「10代にしかできないことも、20歳にならないとできないこともあまりないので意識していません」と、こちらも淡々と。幼少のころは負けるとものを投げ、家族に叱られたこともあったという19歳は、将棋を通じ「うまくいかなかったことをひとまず受け入れて次につなげることができるようになった」と自らの成長を語る。
 新年の決意を「道」の一文字で色紙に表現した。「どんな道を歩くにしても、常に試行錯誤しながらのほうが、前に進んだ時の充実感があるのかなと思っています」
 9日に開幕する王将戦7番勝負は史上4人目、最年少での五冠獲得が懸かった戦いとなる。「しっかりコンディションを整えていい将棋を指し、実力を高められるように頑張っていきたいですね」

【ふじい・そうた】2002年7月、愛知県瀬戸市生まれ。5歳で将棋を始め、16年、歴代最年少の14歳2カ月でプロ入りした。デビューから29連勝し、歴代最多連勝記録を更新。20年、17歳11カ月で棋聖を獲得して史上最年少のタイトル保持者になった。これまでタイトル戦に6度出場し、全て制した。おせち料理は「かまぼこがけっこう好き」。

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