阪神電鉄「回数券」の販売終了へ ICカード普及で利用減 今年9月末まで

2022/03/10 20:59

阪神電鉄車両=神戸市内

 阪神電気鉄道は10日、回数乗車券の販売を9月30日で終了すると発表した。11回分を10回分の価格で購入できるなどお得な切符だが、交通系ICカードの普及で利用者は減っていた。 関連ニュース 「青春18きっぷ」“のびのび旅行”は難しくなりにけり 夜行快速がなくなり、新幹線開業も追い打ち… 四国で220円切符購入、海を越えてきせる乗車 「切符落とした」と駅員に話し掛け逮捕 阪急岡本駅の「パタパタ」が引退 マニアに人気、懐かしの山陽「須磨浦公園」行きも

 販売を終えるのは、阪神電鉄や神戸高速線の回数券のほか、乗り入れする路線でも使える「他社連絡回数乗車券」。通学用の回数券も同時に終えるが、障害者向けの回数券は継続する。販売終了後も記載されている有効期限内は利用できるほか、山陽電鉄など他社が販売する連絡回数券は、10月以降も使えるという。
 一方、9月1日から、これまでICカード乗車券「PiTaPa(ピタパ)」だけが対象だったサービスを「ICOCA(イコカ)」にも広げる。同一運賃区間を一定回数乗ると、買い物などに使えるポイントがたまる。同社の担当者は「改札での手間が省けたり、買い物に使えたりするICカードの利便性を利用客に勧めたい」としている。
 鉄道の回数乗車券は、JR西日本が昨年9月、京阪神間など「ICOCA」が使えるエリアで販売を終了。阪急電鉄、山陽電鉄、神戸電鉄は販売を続けている。(大盛周平)

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