川重課税データの投稿、明石市HPにも同時掲載 泉市長の無許可ツイート問題 市会百条委で幹部3人尋問

2022/04/28 20:25

市長による課税データ投稿を巡り開かれた百条委員会=明石市中崎1、同市議会本会議場

 兵庫県明石市の泉房穂市長が特定企業の課税データを無許可でツイッターに投稿した問題で、同市議会は28日、2回目の調査特別委員会(百条委員会)を開き、初めて市幹部3人を証人として呼んだ。投稿時は市公式ホームページ(HP)に市長のツイッターを埋め込んでいたため、市HPから税情報が見られたことについて委員が尋問。ツイッターやHPへの埋め込みは、情報発信を強化するという市長との協議の中で始まり、市所有の端末で、通信費も市が負担して行われていることが明らかになった。 関連ニュース イベントでの明石市長“どう喝”、兵庫県が「事実確認」 問題を長引かせない方針 泉・明石市長、市議会に議決のやり直し求める 対立が激化 工場の緑地面積巡り再議申し立て 「積もり積もった」泉市長への不信感、関係者指摘「耐えかね、限界」

 泉市長は今年2月、川崎重工業への法人市民税課税額(2014~21年分)が載った書面の画像を投稿。10日ほど後に削除した。
 地方税法は、税を徴収する事務従事者の守秘義務を定める。尋問で佐々木康人税務室長は、地方税法が定める徴税吏員の範囲に市長も含まれると説明した。
 泉市長の投稿一覧を市HPに埋め込んだ経緯について、高橋啓介市長室長は「市長との協議の中でツイッターを始め、掲載することが決まった」と回答。税情報について吉田貴之広報部長は「市のHPにも出ていたことになる」と答えた。
 また、課税データの投稿後、県の市町振興課から市の税担当部署に情報提供があり、その報告を受けた時に泉市長は「承知した」と返答したという。
 次回の百条委は5月10日に開く。前副市長2人と、市民税課長を呼ぶ予定。(長尾亮太)

神戸新聞NEXTへ
神戸新聞NEXTへ