兵庫県のふるさと納税、返礼品を拡充 滑走路ツアーなど体験型充実 昨年度の11倍44品目に
2022/06/10 05:30
過去に開かれた但馬空港の見学ツアー。滑走路で記念撮影も=豊岡市岩井
兵庫県は2022年度、県のふるさと納税「ふるさとひょうご寄付金」の返礼品を大幅に拡充した。21年度の11倍に当たる44品目を用意。県産の食品や木工品を中心に体験型の返礼メニューもあり、税収増と兵庫の魅力PRにつなげる狙いだ。(金 旻革)
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同寄付金は、寄付すれば税控除などの措置が適用され、県外在住の個人には寄付額の2割に相当する返礼品が贈られる。
同寄付金の受け入れ額は21年度、個人と団体で計約2億円。うち個人の寄付分は約1億5千万円だった。一方、県民が県外の自治体のふるさと納税で寄付したことに伴い、兵庫県の県税収入から目減りした金額は21年度で約18億円。県はこれまで自治体間の「返礼品競争」には否定的で、品目を絞ってきたが、税収増に向けて方針を転換した。
44品目のうち、42品目を新たに取りそろえた。日本酒の「奥丹波」や「神戸牛ハンバーグ」といった兵庫ゆかりの食品をはじめ、「豊岡かばん」のトートバッグなどの地場産品に、伝統工芸品の「麦わら細工」の小物入れをラインアップ。ヒノキ製品ブランド「アイコニー」の積み木やオルゴールトレインは県産木材を活用しており、持続可能な開発目標(SDGs)を意識した品目も並ぶ。
兵庫ならではの体験ができる返礼メニューでは、但馬空港の滑走路に立ち入れるツアーや、バスケットボール男子Bリーグ2部・西宮ストークスの試合前シュート練習をサポートできる「リバウンド体験」も。寄付はウェブサイトの「ふるさとチョイス」などから申し込める。
7月ごろには県産の食肉や魚、野菜などをさらに拡充する予定。問い合わせは県財政課資金財産班TEL078・362・9051