台風14号最接近、兵庫で10人重軽傷 JRや私鉄が運休、交通網に大きな乱れ

2022/09/19 22:16

台風14号の強風にあおられて激しく波が打ちつける海岸=19日午後3時2分、明石市大蔵海岸通2、大蔵海岸公園(撮影・鈴木雅之)

 大型の台風14号は19日夜、兵庫県に最接近した。姫路市で歩行中に風にあおられて倒れた女性(88)が軽傷を負うなど県内で10人が重軽傷。JR西日本や一部の私鉄が午後から運行を取りやめ、3連休最終日の交通網は大きく乱れた。 関連ニュース 運転中に豪雨、車が水没!脱出には窓を割るしか…何使う?もしものときの対処法、動画で紹介 大型台風近づき「ATMで現金引き出して」「停電したら現金しか勝たん」 過去の災害ではクレカ、電子マネーが使えない事態も まもなく台風直撃の街で…ずっと後ろを付けてくる子猫を、見かねて保護 もしかしたら愛犬の生まれ変わりかも

 神戸地方気象台は県内全41市町に暴風警報、瀬戸内海側の全域に波浪・高潮警報を発表。同日昼ごろから各地は風速25メートル以上の暴風域に入った。午後には姫路市の家島で33・7メートル、宍粟市で27・1メートルの最大瞬間風速を記録。いずれも観測史上最大だった。播磨灘などでは満潮時刻と台風接近のタイミングが重なり、関係機関が警戒を強めた。
 播磨町は同日朝、高潮警戒のため、沿岸部7262世帯1万5793人に避難指示を発令。洲本、南あわじ、宍粟、赤穂、加古川、明石、姫路の7市が計13万1874世帯29万313人に「高齢者等避難」を出した。県によると、県内では最大で414世帯523人が避難した。
 JR西は19日午後、神戸線や宝塚線などで計画運休を行い、山陽電鉄が東須磨以西で、神戸電鉄が全線でそれぞれ運転を取りやめ。明石海峡大橋を含む神戸淡路鳴門自動車道の一部区間が通行止めになった。神戸、大阪(伊丹)空港を発着する多くの便が欠航した。
 JR西は20日も京阪神エリアで始発から運転を見合わせる予定。風雨が収まり次第、線路などを点検し、順次運転を始める。特急は昼ごろまでは運休する見込み。(上田勇紀、井川朋宏)

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