ヒョウ柄のカニ!ハナデンシャ? 香住のハマで揚がるんだしけぇ インスタ見て但馬に来ねぇな

2022/10/11 05:30

ヒョウ柄の松葉ガニ(但馬産松葉ガニ普及推進協議会提供)

 インスタグラム(インスタ)で、競りに並ぶカニや魚の写真などを活発に投稿している「但馬産松葉ガニ普及推進協議会」。フォロワー数は約3500と但馬有数の規模を誇る。「中の人」を取材すると、県但馬水産事務所(香美町香住区境)の山下正晶所長(54)だった。(長谷部崇) 関連ニュース 【写真】ウミウシの仲間「ハナデンシャ」 「黄金ガニ」1匹30万円、数万匹に1匹の希少種 香住で水揚げ たった一人で数十人と相対、駆け引き…港で生きる「競り人」

 同協議会は、但馬地域の各港でブランド化された松葉ガニ(ズワイガニ雄)を但馬産というくくりでPRしようと、漁業や水産加工業、観光業などの約20団体が2020年8月に設立。但馬水産事務所に事務局がある。
 山下所長は翌21年4月に神戸から赴任。担当職員がインスタに協議会のアカウントを開設・運営しており、山下所長も昨年の松葉ガニ漁解禁(11月6日)を機に投稿を始めた。
 当時のフォロワーは約960。人気アカウントや経験者の声を参考に、とにかく毎日投稿を続けることにしたという。松葉ガニの競りの写真や動画を連日アップすると、フォロワーが1日で50人増えるなど反響が大きく、あっという間に2千フォロワーを突破した。
 香住漁港西港の近くに家を借りていた山下所長。香住ではカニ以外にもたくさんの種類の魚が揚がる。出勤前に競りをのぞき、その日に水揚げされた魚を撮影し、昼休みに投稿するのが日課になった。
 アカエビとシロエビの紅白丼など手作りした魚料理や、仲良くなった漁師が船上で撮った美しい海の写真なども紹介。協議会の構成団体に加盟する旅館や民宿、加工業者もホームページを参考に延べ約200軒以上を紹介するなど、あの手この手で日々の投稿を続けている。
 「毎日競りに顔を出したおかげで、香住で揚がる魚の写真は、ほぼ全て網羅できたはず」と山下所長。珍しい魚を投稿すると、「こんな魚取れるの!?」「ハマの情報が面白い」などの反応もあり、水産庁の職員もフォローしてくれているという。
 いよいよ、今シーズンの松葉ガニ漁解禁も間近。5千フォロワー突破を目指す山下所長は「但馬に来てもらって、おいしいカニや魚を味わってもらうのが一番の目的。インスタを通じて但馬の魅力を発信していきたい」と話している。

神戸新聞NEXTへ
神戸新聞NEXTへ