記者コラム<サイドライン>バレー女子 リベロ小幡、あふれる気迫 東京五輪
2021/08/02 18:38
日本のリベロ小幡真子
床に落ちるぎりぎりのボールに食らいつき、手の甲で上げる技「パンケーキ」。バレーボール女子の日本で堅守を支えるリベロ小幡真子(JT=練習拠点・兵庫県西宮市)のプレーはいつも気迫にあふれている。得点が入れば跳びはねて喜び、仲間への声掛けも忘れない。
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根っからのキャプテン気質で、国内女王のJTでもまとめ役。守護神として「後ろから客観的に見えることを伝えていく」と覚悟は十分だ。代表メンバーで真ん中の28歳で、ベテランと若手をつなぐ役割も担う。日本の中田久美監督は「おとなしい選手が多い中で、チームに指示をして声を出せることがすごく大きい」と高く評価する。
セッター籾井あき(JT)にとっても頼りになる存在だ。五輪前の国際大会では同部屋で過ごし、小幡は熱い思いや悩みを聞いて助言するなど、若き司令塔を精神面でも支えた。
オフの最初の日は「心のリフレッシュ。ずぼらだとプレーに出るから」と徹底的に部屋の掃除をするという。勝負への熱い思いは「秘めるのではなく、出す」。チームで最も小柄な164センチの体から大きなエネルギーを発し、仲間を鼓舞する。(金山成美)