新温泉の四季をドローン空撮 町HPで「空中散歩」公開

2021/03/19 05:30

ドローンを使って撮影を続ける山村圭一さん=新温泉町湯、同町民センター

 兵庫県新温泉町のケーブルテレビ局「夢ネット」の技術員、山村圭一さん(42)が、小型無人機ドローンで上空から撮影した同町の豊かな自然を「空中散歩」と銘打ち、同局の放送や町のホームページで公開している。各地域の四季折々の美しい風景を捉えた映像計14本を収録。山村さんは「町外に知ってもらうのはもちろん、住民が地元の魅力を再認識する機会になればうれしい」と話している。(末吉佳希) 関連ニュース 5G、地域スポーツに新風 高精細映像を送受信、遠隔地から指導 県など実証実験 NHK経営計画/上からの改革には懸念も 日本の技術リオで存在感 映像、防犯など東京へ弾み

 山村さんは同ケーブルテレビが開局した2005年から番組用の取材や撮影を担当。20年近いキャリアがあり、「空中散歩」の企画はドローンの操縦資格を取得した昨年春に始めた。
 新温泉町は県の北西端にあり、鳥取県と隣接している。豊かな自然に恵まれ、松葉ガニやホタルイカなどを取る水産業のほか、但馬牛などを扱う畜産業、コメや二十世紀梨などを育てる農産業が盛んだ。
 山村さんは、隅々まで知り尽くした同町の中から、「上から眺めて面白く撮れそう」だと感じる場所を選定。日本海からの風と、天候の変化に対応して、天気が良く、風のない日に撮影している。
 そうした条件の中で、機体を上空150メートルまで飛ばして撮りためた映像は、幾何学的な模様が浮かび上がる照来(てらぎ)地域の初夏の棚田▽ススキ草原の中を蛇のように道路が伸びる上山高原の山頂付近▽鳥取県に近い入江にある海水浴場「居組(いぐみ)県民サンビーチ」の美しい景色-など多彩。高画質4K映像で収められている。
 ドローンは放送用としてだけでなく、調査用探査機としても活用。倒木などで道がふさがれた場合に被害状況の確認に使ったり、改修を控えた集会施設の屋根をチェックしたりする際にも役立つという。
 山村さんは「町内には滝や海岸などまだまだ撮影したい自然がたくさんある。アングルや編集を工夫して効果的な見せ方を追究し、町の魅力が詰まった映像を届けたい」と力を込める。

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