家族旅行や出張でぜひ乗って JR山陰線利用者に助成 2人以上で往復料金半額に 香美町
2022/04/16 05:30
神戸新聞NEXT
JR山陰線の利用を促進するため、兵庫県香美町は町内の各駅から2人以上で乗車する場合、往復料金の半額を助成する制度を設けた。「家族でのお出かけや会社の出張など、幅広く利用を」と呼び掛けている。
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対象は、町民や町内の学校に通学する人で、町内の佐津▽柴山▽香住▽鎧▽餘部-のいずれかを発着駅とすることが条件。利用した翌日から30日以内に乗車券(画像データも可)を添えて申請書を町に提出する。申請書は町の公式サイトか町企画課で手に入る。ほかの助成制度との併用や公務員の出張は不可。
片道の路線距離に応じて上限額を設定しており、片道200キロメートル以下の場合は1人当たり上限3千円、201~300キロメートルは同4千円、301キロメートル以上は同5千円。路線距離はJR西の「JRおでかけネット」で確認できる。2022年度一般会計予算に100万円を計上し、約300人の利用を見込む。
JR西は11日、利用者数が少ないローカル線の収支を発表。山陰線の城崎温泉-浜坂間の17~19年度平均の営業損益は、県内最大の11億8千万円の赤字だった。町の担当者は「今回の助成制度で利用者を増やしていければと考えていたが、想像を上回る厳しい数字」とした上で「今後、沿線の豊岡市や新温泉町、県ともさらなる利用促進策を話し合っていきたい」としている。
詳細は町公式サイトの「鉄道利用促進助成金」のページで。町企画課TEL0796・36・1962
(長谷部崇)