【河合美智子の但馬漫遊記】花見をしないのは、なぜ?

2022/04/27 05:30

河合美智子さん撮影

 兵庫県の但馬に移住して3年半。今はマンションに住んでいるが、昨年春、豊岡某所の古民家を手に入れた。出石の永楽館と同い年、築120年の物件だ。出来るところはなるべく自分たちで(ほとんど主人が、だが)少しずつ直そうと思っているので、住めるようになるのは1年先か、2年先か。 関連ニュース <河合美智子の但馬漫遊記>人と関わると世界が変わる 【河合美智子の但馬漫遊記】「但馬ナンバー」の誕生に期待 【河合美智子の但馬漫遊記】地域の宝は「足元」に

 その古民家の前に素晴らしい枝ぶりの、それはもう立派な桜がある。地区の桜だが、家の真正面にあるのだ。内見した時、ちょうど満開だった。購入の決め手になったのは間違いない。
 先日、友人たちを招いて新居(仮)で花見をしたのだが、そこで「但馬の人は花見をしない」という話になった。そういえば、桜の下でレジャーシートを広げている人をあまり見たことがない。あったとしても、例えばニュースでよく見た東京の上野公園の酒盛りのそれとは違う。
 但馬は自宅で簡単にバーベキューが出来る環境だから、花見のためにわざわざ食材や道具を準備して出掛けないという。桜を見ることと、飲み食いすることは別なのだそうだ。所変われば品変わる。なるほど面白い。
 ただ、この家の前には桜がある。花見もバーベキューもいっぺんに楽しめる。何というぜいたく、なんという幸せか。ビバ! 但馬! なのだ。
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 3月まで「道の駅」を紹介してきた豊岡市在住の俳優・河合美智子さん執筆の「河合美智子の但馬漫遊記」は、4月から毎月1回程度、コラムを但馬版で随時掲載します。

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