創作童話「かなしきデブ猫ちゃん」(文・早見和真、絵・かのうかりん)の第3シリーズ「マルの怪盗X(エックス)を追え!」が5月11日から始まります。ハチワレ猫のマル(3歳、雄)の兵庫3巡目となる旅のスタート地点は大阪(伊丹)空港がある伊丹市。今回が兵庫編3部作の最終章で、未訪問の市町を中心にストーリーが進みます。最終回は阪神・淡路大震災30年の節目でもある来年1月中旬ごろの予定です。(藤原学)
「吾輩も“ネコ”である。名前は、マル」。第3シリーズも耳慣れたお決まりのフレーズで始まります。
史上初めて兵庫五国を2周したクールなオス猫、われらが主人公のマルは愛する兵庫に別れを告げ、お隣の大阪府に向かうため、兵庫県の東端の伊丹市にやって来ました。
そこで出会った猫たちの様子がどうもおかしい。思い切ってオジサン猫に尋ねてみると、あるポスターを見せられ、自分が「おたずねもの」になっていることを知らされます。
「怪盗Xを追え! この顔にピンときたら110番」
ポスターに描かれた顔は、何とマルそっくり。
「オレっ-」
「ギャッ!」
身に覚えのない容疑をかけられ追われるマルは兵庫県内を逃げ回りながら、「怪盗X」の仕業と確信します。果たして「怪盗X」とは誰なのか?
伊丹で出会ったオジサン猫は、気になる言葉も口にします。
「光のトンネルって知ってるか」
何のことかさっぱり分からず首をひねるマル。この「光のトンネル」も今回のシリーズのキーワードとなります。
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第1、第2シリーズで県内21市町を巡ったマル。今回の旅では、まだ行ったことのない土地を目指す予定です。あなたの街にもマルや仲間たちがやって来るかも? 毎週土曜日の新聞でお会いしましょう。
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