ふらっと寄れる居場所づくり/出会いを生きる力に
東日本大震災、そして東京電力福島第1原発事故から10年がたつ。周辺住民らが先の見えない避難生活を強いられる中、地元の福島県双葉郡内にあった県立5高校は休校となり、思いを引き継ぐ形で「ふたば未来学園中学・高校」が広野町に生まれた。認定NPO法人「カタリバ」職員の長谷川勇紀さん(37)は、原発事故からの復興、人口減少といった地域課題の打開策を探る学園独自の授業を支援し、放課後には学内で「コラボ・スクール双葉みらいラボ」の運営に力を注ぐ。相次ぐ苦難を越えてきた生徒たちが、安心して過ごせる居場所を、生きる力につながる出会いを-。そう願いながら。(新開真理)
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