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兵庫県姫路市夢前町にある国史跡「置塩城跡」は、山城が密集する播磨地域の中でも最大の規模を誇る。確認されている城域だけでも、面積は約5ヘクタールに及ぶ。さらに各所に施された防御の工夫が、ダイナミックな立体感を見せている。歴史の秘話にも事欠かない。山城徹底紹介シリーズの第1弾は、旧夢前町時代から調査や保全に関わる南憲和・姫路市埋蔵文化財センター技術主任(45)の案内で、置塩城跡の魅力を2回に分けて紹介する。(記事・田中伸明、写真・大山伸一郎)
用途未解明 1メートル超の石も
広い駐車場に車を止め、登山口から置塩城跡を目指す。小さな沢を越え、つづら折りをひたすら登る。息を切らしながら「十八丁」にたどり着くと、急に平らな土地が開けた。城を構成する区間「曲輪(くるわ)」の跡だ。「茶室跡」と説明板にある。
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