「検閲」はいつの世も存在/異論攻撃の風潮に萎縮も
「表現の自由と検閲についてのオンライン研究会に参加しませんか」。京都市立芸術大教授の加須屋明子さんから、こんなお誘いを受けた。私の赴任地・兵庫県たつの市の出身で、「龍野アートプロジェクト」の芸術監督を長年務めている。「検閲ですか。ずいぶん重いテーマですね」と戸惑う私に「芸術の背景には思想や哲学があり、表現の自由が問題になることも多いのです。記者さんの意見も聞いてみたいな」。アートにも哲学にも疎い私だが、学生時代に憲法ゼミで表現の自由について調べたことがある。記者として避けては通れないテーマと思い直し、加須屋さんと話し合ってみた。(直江 純)
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