料理の良さ引き出す「触媒」/環境保全が酒米守る
海外で日本酒の人気が高まっている。輸出額は2020年の241億円から昨年は401億円に拡大した。最も伸びているのがフランス向けだ。産物を育む風土や歴史を意味する「テロワール」を重視するソムリエたちのまなざしは、最高峰の酒米・山田錦の産地で、江戸時代から日本酒の中心地である兵庫へと向かう。フランスの日本酒コンクール「クラマスター」の審査委員長、グザビエ・チュイザさん(36)は「兵庫はブルゴーニュのような特別な場所」とワインの聖地に例えながら、欧州で重視される地球環境への負荷を減らすものづくりへの期待について語る。(辻本一好)
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