日本触媒爆発事故から9年 追悼式で安全への思い新た
2021/09/30 05:30
花をささげ、敬礼する職員ら=名古山霊苑
消防隊員ら37人が死傷した日本触媒姫路製造所(兵庫県姫路市網干区興浜)の爆発事故から丸9年となった29日、同市名古山町の名古山霊苑で、姫路市消防局の職員らが「消防活動安全の誓い」を開いた。約40人が黙とうをささげ、安全への思いを新たにした。
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事故は2012年9月29日午後に発生。アクリル酸の中間貯蔵タンクが爆発し、飛散した薬品を浴びた網干消防署の山本永浩さん=当時(28)=が亡くなったほか、他の消防隊員と製造所の従業員計36人が負傷した。けがを負った隊員の一部は現在も治療を続けているという。
この日は名古山霊苑の消防慰霊碑前で、発生時刻の午後2時34分に合わせて参加者が黙とう。柏原浩明消防局長が「哀悼の意とともに、殉職事故が二度と発生しないよう安全の確保に努める」と誓いを述べ、幹部や新任職員が献花や敬礼をした。(山本 晃)