多可町長選、吉田氏が再選 無投票で「4年間を評価された」

2021/10/27 05:30

無投票での再選を果たし、花束を受け取る吉田一四氏=多可町中区天田

 26日告示の兵庫県多可町長選で、無投票での再選を決めた吉田一四氏(65)。他に立候補者がいなかったことを確認すると、事務所では安堵(あんど)の声と拍手が起こり、支援者の輪の中に笑顔で登場した吉田氏は「4年間の取り組みが評価された」と2期目への意気込みを語った。 関連ニュース 40年間の「感謝」込めたランタン空へ 体育館の閉館イベント 明石のバーがオリジナルウイスキー販売 「バーボンのようなスモーキーさ、荒々しさ」 20年前の私へ「幸せです」タイムカプセル開封式 当時の手紙に照れ笑い


 多可町は前町長の下、2005年の3町合併によって得られた合併特例債で大型事業に取り組んできた。前回の選挙で「特例債事業の総仕上げ」を掲げた吉田氏は、町役場の新庁舎建設などを完了させる一方、事業によって高まった実質公債費率を減らそうと財政健全化に力を入れた。
 また、新型コロナウイルス対応では西脇市や医師会と連携し、北播磨地域の他市を上回るペースで集団接種を実施。1人10万円の給付金も県内で最も早く配り終えるなど、迅速に対応した。
 前回の選挙では各地域で小規模の住民集会を繰り返し、町民の声を拾い集めたが、今回は新型コロナウイルスの感染拡大で集会が開けなかった。出陣式では「4年間の成果をしっかりと訴えたい」と述べ、実績のアピールに重きを置いた。
 この日、事務所では北播磨の首長らが当選を祝い、吉田氏は「近隣の市町と良好な関係を築くという点では、私が期を重ねることにも大きな意味がある」とあいさつ。「最大の課題は人口減少。『子育てするならダントツ多可町』を合言葉に、子どもとお年寄りに優しいまちづくりを進めたい」と表情を引き締めていた。(伊田雄馬)

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