ズワイガニ漁が解禁 但馬地域の漁港から39隻出港 初競り、最高値は250万円
2022/11/06 20:04
熱気を帯びるズワイガニの競り=浜坂漁港
冬の味覚、ズワイガニの漁が6日、富山県以西の日本海で解禁された。兵庫県の但馬地域にある五つの漁港からは、底引き網漁船計39隻が出港。6日未明から網を海に投入し、赤褐色のズワイガニを引き揚げた。
関連ニュース
松葉ガニに新ブランド「煌星」誕生 最上級「光輝」に次ぐ品質 浜坂のカニの魅力、ダブルでPR
過去最高値「柴山ゴールド」1匹315万8千円 ズワイガニ初競り「サイコーや!」
「黄金ガニ」1匹30万円、数万匹に1匹の希少種 香住で水揚げ
諸寄漁港(兵庫県新温泉町)からは、漁解禁に合わせて6隻が出漁した。浜坂漁協所属の「美寿丸」は、港から1時間ほどで沖合約20キロの漁場に到着。6日午前0時過ぎから9時半ごろまでに計5回網を沈めて、約2200匹を漁獲した。
網を引き揚げると、甲板は赤褐色のカニで埋まった。サイズや品質ごとに手際よく選別して「浜坂産」などと記したタグを装着。6日午前に浜坂漁港に戻り、正午からの初競りにかけた。船長の濱根秀樹さん(60)によると、昨年の解禁日に比べて漁獲量は少ないといい、「水が温かくなってカニが減った。燃料代も夏前と比べて月100万円も高い」と話した。
県但馬水産事務所によると、この日の1匹当たりの最高値は、浜坂漁港(同町)で競り落とされた250万円だった。水揚げされたズワイガニは、地元の旅館や京阪神のスーパーなどに出荷される。漁期は松葉ガニ(ズワイガニ雄)が来年3月20日、セコガニ(ズワイガニ雌)が今年12月31日まで。(斎藤 誉)