毎朝続く露店の市場、学生の目には魅力的!演奏やダンスで盛り上げ 豊岡演劇祭に合わせ企画
2022/09/17 05:30
「あおぞら市場」でイベントを企画する吉田開音さん=豊岡市千代田町
兵庫県豊岡市千代田町のあおぞら市場で17日午後3~8時、芸術文化観光専門職大学の学生によるイベント「青空フェス」が開かれる。楽器演奏やダンスなどのパフォーマンスと、フリーマーケットを催す予定で、市外から多くの人が訪れる「豊岡演劇祭2022」(15~25日)に合わせて企画。代表の同大1年吉田開音(かいと)さん(19)は「市場の魅力を知ってもらい、活用の幅を広げたい」と話している。(石川 翠)
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あおぞら市場は毎朝7~11時ごろ、近隣の農家らが野菜や果物を販売。露店ブースが60メートルほど連なるが、高齢化で現在の出店者は数人にとどまる。
吉田さんは和歌山県出身で、大学入試の際に周辺を歩いていた際に市場を見つけた。「自分の地元にはない場所で、魅力的に見えた」という。入学後も足を運び、地元の人から歴史を教わり、「もっと人が集まる場にしたい」とイベントを考案し始めた。管理する地元と話を進める一方、「当初は1人で突っ走りすぎて怒られることもあって反省した」といい、大学の教員を通して商工会議所に協力を仰ぐなどして、人脈づくりからやり直したという。
当日は市場の北端の一角を舞台にして、楽器演奏やミュージカル、ダンスなどのサークルや有志グループの5組に出演してもらう。地域の人から譲り受けた日用品などを出品するフリーマーケットのブースも設ける。
吉田さんは「演劇祭で訪れた人には会場間の移動中に立ち寄ってもらい、地元の人には学生のことを知ってもらえる場にできたら」と話している。
問い合わせは青空フェス運営委員会のメール(cat.nekozukin@gmail.com)で。
◇ ◇
■17日から神鍋で滝ケ原芸術祭 音楽やダンス披露
石川県の石切場跡地で2021年に開催された「滝ケ原芸術祭」が17、18の両日、「豊岡演劇祭2022」に合わせて、豊岡市日高町栗栖野の神鍋高原体育館とその周辺で開かれる。
「滝ケ原芸術祭ツアー2022 イン 豊岡」と銘打ち、演出家や音楽家、役者らが、それぞれ音楽やダンス、書などのパフォーマンスを披露する。両日とも午前10時と午後3時に同体育館で来場を受け付ける。
開催に先立つ15日夜にプレイベントがあり、演者と地元の住民がさまざまな音の響きを楽しみながら、交流を図った。
スーパーボールを体育館の2階から一斉に投げて床で跳ねる音を体感したほか、アーティストが美術作品を楽器に見立てて音を奏でる実演を見せた。家族で訪れた参加者は「スーパーボールを一気に投げたらいい音が鳴って、気持ちよかった」と話した。
このほか、同高原のキャンプ場では両日、三つの演目が披露される。
短距離男道ミサイル「BNN」は、いずれも午後8時に開演。スティルライブ「スティルライブ ビレッジ:生のアリーナ」は、両日とも午後5時半から上演する。武本拓也「ドキュメント・ヒア」は、17日午後5時に開演する。(丸山桃奈)