20代で始めた「朝活」が人生を変えた 心にゆとり生む至福の一杯はいかが? 丹波篠山「珈琲店 EQUATOR」

2022/10/09 05:30

「まだまだ勉強中です」とオーナーの河野遼太さん。コーヒーの入れ方なども包み隠さず教えてくれる=丹波篠山市河原町

 早起きして出勤前などの時間に趣味や勉強を行う「朝活」。そんな朝活の選択肢の一つにいかが? 兵庫県丹波篠山市河原町にある「珈琲店 EQUATOR(イクウェイター)」のオーナー河野遼太さん(30)=三田市=は、「コーヒーのあるライフスタイルの提供」を店のテーマに掲げる。コーヒーとの出合いによって、心にゆとりが生まれた自身の経験に基づいている。(谷口夏乃) 関連ニュース 【写真】常時15~20種類の豆をそろえる。試飲もでき、自分好みのコーヒーと出合える 客が残した手描きイラスト&メッセージが話題 胸高鳴るコーヒーの香り 2年前の1杯に衝撃、脱サラして開店「やりたいことがいっぱい」


 21歳の時、ラテアートに出合い、コーヒーの魅力に取りつかれた。豆選びや焙煎(ばいせん)方法、入れ方などを習得するため、東京や大阪の店で修業した。
 練習のため、毎朝5分早く起きるようになった。それが習慣になると、アラームが必要なくなった。「時間にゆとりができると、所作も丁寧になった。そんなコーヒーの良さを伝えたいと思ったんです」
 店で使う器具などは、手に入れやすく、使いやすい初心者向けばかり。「店で提供した味を、家庭でも再現できるようにしたい」との思いからだ。加えて「お客さん好みの豆をそろえたい」というこだわりも芽生えた。店には常時、自らが厳選し、自家焙煎した豆を15~20種類販売している。
 店にお邪魔して「フルーティーな味わいが好き」と伝えると、「本日の珈琲」(650円から)からインドネシア産の「カモジャン」を薦めてくれた。火山のふもとで育った豆は、ミネラルが豊富という。「各国のコーヒーを、日本各地のカップで味わえば、旅行気分にも浸れる」と河野さん。丹波焼のカップに注がれたつやのある茶褐色の液体を口に含むと、華やかな香りが鼻を抜け、じんわりとコクが広がった。
 店内には、トルコ雑貨店「すのび」がある。前職の同僚で、「すのび」店主の森視抄子(みさこ)さん=丹波篠山市=から店舗共有の話を持ちかけられたのがきっかけという。幾何学模様のトルコランプが放つ幻想的な明かりとともに、コーヒーのかぐわしい香りと味が、ゆったりとした時間を演出してくれる。
 午前11時半~午後5時。水、木曜日が定休、その他不定休あり。営業日は公式インスタグラムから。TEL080・8143・4913

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