深ヨミ

<あこう山城新聞>山城群、未完ゆえの武骨さ/展望広場になった「茶臼山城」/散策用にサンドやおむすび

2021/02/27 05:30

 兵庫県の赤穂を代表する城と言えば、江戸時代の赤穂城が第一に挙がる。千種川河口の砂州を利用した海岸平城で「攻めてくる敵に対し、防備の死角をいかに無くすか」を考え尽くし、甲州流軍学の粋(すい)を極(きわ)めた完成品だ。一方、戦国時代の中世山城も数多く残る。千種川を見下ろしたり、瀬戸内海を望んだり。自然地形を生かした山城跡は、未完で武骨な魅力に満ちあふれる。(坂本 勝)



1戦国期、千種川流域に集中


 大小さまざまな山城が造られた戦国時代。「播磨古城記」には旧赤穂郡だけで21カ所の城名が記されているという。赤穂市史は、中世山城は同市有年と坂越に集中し、それ以外では同市高野の尼子山城が目立つと指摘している。


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