目指すは長屋風の大家族/自然体、気付けば多様性
神戸市営地下鉄海岸線の駒ケ林駅で下車して六間道(ろっけんみち)商店街を東へ。アーケードを抜けると、「はっぴーの家ろっけん」(神戸市長田区二葉町)がある。看板を掲げず広告も打たない。にもかかわらず、この多世代型介護付きシェアハウスには福祉や介護、街づくり関係者の視察が絶えない。新型コロナウイルス流行前は、週に200人以上の来客があった。ちょっと風変わりなこの家の主、首藤義敬さん(35)が発する「遠くのシンセキより近くのタニン」「日常の登場人物を増やす」「違和感は三つ以上重なると、どうでもよくなる」といったメッセージに引かれ、居心地の良さから、ここで働き始める人もいる。この場所の何が人を呼び寄せ、心地よくさせるのだろう。首藤さんに聞いた。(竹内 章)
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