地方創生 神戸で実証/鈴木商店から継承 起業精神を
神戸を拠点とした「鈴木商店」は大正期、日本最大の商社として名をはせた。その流れをくむ大手総合商社の双日(東京)が今秋、神戸市西区の駅前ビルに複合商業施設をオープンさせる。同ビルを巡っては、昨夏に約30年続いた「そごう西神店」が撤退。街のにぎわいが失われるのでは、との不安が広がったが、神戸ゆかりの商社の進出が決まり、地元の期待は高まっている。世界を舞台にビジネスをする商社が、なぜ地方の再開発事業に名乗りを上げたのか。双日社長の藤本昌義さん(63)は「日本の再活性に向けて、商社はもう一度、国内に目を向けるべき時だ」と語る。鈴木商店から受け継ぐ「起業家精神」が今こそ求められている、とも説く。(三島大一郎)
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