深ヨミ

大阪歯科大医療保健学部教授 濱島淑恵さん
見過ごされてきたヤングケアラーどう支援?

2021/06/03 19:25

【大阪歯科大医療保健学部教授】濱島淑恵さん(はましま・よしえ)1970年東京生まれ。中学、高校時代を大阪で過ごす。日本女子大卒。福祉教育に携わり、2017年に大阪歯科大(大阪府枚方市)准教授。21年4月から教授。専門は社会福祉学。

濱島淑恵准教授の調査では、家族のケアに2時間以上を費やす子どもは、学校の日で約2割、休日では4割近い。



介護 自覚ない子も、調査続けて/学校、福祉、地域が連携を


 家族の介護や世話を日常的に担う18歳未満の子どもたち、「ヤングケアラー」の支援に国や自治体が動き始めた。厚生労働省と文部科学省がこのほどまとめた初の実態調査では、「世話をしている家族がいる」と答えた中学生は5・7%(約17人に1人)、高校生は4・1%(約24人に1人)だった。神戸市は今春、支援のための専門部署を新設。2019年10月、市内に住む元幼稚園教諭(当時21歳)が認知症の祖母を介護した末に殺害した事件を受け、孤立しがちな若年層を含めた相談・支援体制の構築を目指す。今、どのような支援が求められているのか。ヤングケアラーの研究に取り組む、大阪歯科大医療保健学部の濱島淑恵教授(50)に聞いた。(石沢菜々子)


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