深ヨミ

「ニューロダイバーシティの教科書」を執筆 村中直人さん
発達障害を「脳や神経の多様性」と捉える、とは?

2021/06/03 19:45

【臨床心理士、公認心理師】村中直人さん(むらなか・なおと)1977年大阪市生まれ。「子ども・青少年育成支援協会」代表理事。「発達障害サポーター’sスクール」の運営を通じて支援者の育成にも力を入れている。大阪市在住。

発達障害者について「ニューロダイバーシティ」という概念を紹介し、理解を広めている公認心理師で臨床心理士の村中直人さん=大阪市北区扇町1、扇町公園(撮影・長嶺麻子)



優劣ではなく「少数派」/特性に合った学びを


 「ニューロダイバーシティ」。聞き慣れない英語だが、直訳すれば「脳・神経の多様性」となる。自閉症スペクトラム障害(ASD)や注意欠陥多動性障害(ADHD)などの「発達障害」を、能力が欠如している、劣っているとは考えず、「尊重すべき多様性」と捉え直す新しい考え方だ。臨床心理士・公認心理師の村中直人さん(44)は昨年、その入門書を「ニューロダイバーシティの教科書」(金子書房)と銘打って出版した。大阪市北区のオフィスを訪ね、コロナ禍で浮き彫りになった社会のひずみや、多様な特性を持つ人たちの新たな可能性について、話を聞いた。(直江 純)


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