深ヨミ

関西学院大社会学部教授 阿部潔さん
迫る東京五輪 反対世論の背景は?

2021/06/11 16:30

【関西学院大社会学部教授】阿部潔さん(あべ・きよし)1964年名古屋市生まれ。東京大大学院社会学研究科単位取得退学。専攻は社会学、メディア・コミュニケーション論など。著書に「東京オリンピックの社会学」など。西宮市在住。

東京五輪・パラリンピック開催について語る関西学院大阿部潔教授=西宮市上ケ原一番町、関西学院大(撮影・坂井萌香)



「何となく賛成」から転換/開催意義見いだせず


 開幕まで1カ月余りとなった東京五輪・パラリンピックに対し、国民の厳しい視線が注がれている。新型コロナウイルス禍の収束が見通せない中、各種世論調査では中止や再延期を求める意見が多数を占め、開催を進める国際オリンピック委員会(IOC)や五輪組織委員会への批判も渦巻く。スポーツと国民意識や政治の関係性を研究し、昨年「東京オリンピックの社会学」を出版した関西学院大社会学部の阿部潔教授(56)は「『何となく賛成』で開催を肯定してきた層が、コロナ禍でその意義を見いだせなくなった」とみる。私たちは五輪とどう向き合うべきなのだろうか。(横田良平)


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