母国への誇り育む/他国敬い、争いの芽摘む
1976年、レバノン内戦を逃れ、18歳の少女が兵庫にやって来た。現在、国内外で能楽を広めるプロデューサーとして活躍する梅若マドレーヌさん(63)。レバノンは長年にわたって戦火が絶えず、最近では首都ベイルートでの大規模爆発が記憶に新しい。高校時代に知り合った観世流シテ方能楽師の梅若猶彦(なおひこ)さん(63)と結婚して日本の伝統芸能の世界に飛び込み、母国を案じながら奮闘するマドレーヌさんに聞いてみた。文化・芸術は、世界を平和にしますか。(松本寿美子)
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