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※記事中、太字の記述は当時の新聞紙面から引用しました(言葉遣いは一部わかりやすく変えてあります)。また撮影場所の住所表記は、当時の表記に準じています。
神戸港の船三題
新年の神戸港に浮かぶ3船。その経歴が紹介されています。写真❶はかつて大連航路に就航していた豪華客船「筑紫丸」(8135トン)で戦時中は潜水母艦になっていました。戦後は病院船や復員船になり今は待機中。❷は解体を待つ空母「熊野」(9502トン)。❸は捕鯨船に改装中の元海軍輸送船です。船長は元戦艦「山城」の航海長で、「こんどは平和の使徒として鯨とうんと闘ってきます」と答えています。
家なき少年を強制収容
兵庫県の職員らが海岸通のビルを訪れると、こうこうたる電灯の下で8人の子どもが食い散らかしの中に車座となってはやしたてている最中。事情を聞けば電灯はわざわざ300円を投じ引いたという。純綿の飯に肉スープと浮浪児とも思えぬ豪勢な生活ぶりにはさすがの係員もただ唖然…。ホームレスの少年たちは港の日雇い人夫をして1日300円以上を稼ぎ、たくましくビルの中で自活していました。この日三宮周辺で18歳未満の少年11人を収容したとあります。
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