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※記事中、太字の記述は当時の新聞紙面から引用しました(言葉遣いは一部わかりやすく変えてあります)。また撮影場所の住所表記は、当時の表記に準じています。
お客待つ芸者
料亭から呼びだしがかかるまで待機する芸者さん。売れっ子の芸者は「今のお客さんは遊び方を知らなさすぎますネ。無粋、無骨、二十代が大威張り。なっちゃいませんよ。(中略)陽気に私たちを面白おかしく遊ばせていてそれでいて自分も楽しんでいるといった昔の甘い、辛いをかみ分けたお客さんてないもんですからネ」-と話しています。彼女たちの1か月の所得平均は2万円。しかし衣装、稽古代がかかる上、細腕で一家の生活を支えているのが実情とあります。
3交代の電話交換手
このころの電話は、電話局にいる交換手が仲立ちして通話をつないでいました。約500人の女性が3交代勤務で24時間働いていたとあります。彼女たちの悩みは出勤時間が一定しないこと、中継通話で加入者にやたらにどなられること、一番腹の立つのがこちらの言い分も聞こうとしない問答無用式のウナリ(彼女らはこういう)だそうだ。
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