深ヨミ

映画監督 溝渕雅幸さん
なぜ「みとり」のドキュメンタリーを?

2022/05/01 15:05

溝渕雅幸さん(みぞぶち・まさゆき)1962年に福岡県春日市で生まれ、大阪市で育つ。大阪日日新聞記者などを経てフリーランスとなり、テレビの特集番組や企業のPR映像など多くの作品で演出を手掛ける。2013年に「いのちがいちばん輝く日」で映画監督としてデビューし、20年には3作目「結びの島」を公開。奈良県生駒市在住。

死は悲しいだけでない/命受け継ぐ過程


 2020年、病気などで亡くなった人は全国で約137万人に上った。50年前に比べるとほぼ2倍の数字だ。私自身でいえば、頭では多死社会を迎えているということも、みとりの大切さも分かっているのだが、実感が伴っていない。そんな中、終末期や地域の高齢者医療をテーマにドキュメンタリー映画を撮り続けている溝渕雅幸監督(59)の存在を知った。作品を見ると、重たい内容にもかかわらず心が沈むことはなく、鑑賞後は気持ちが落ち着いた。今後も同じテーマに向き合うという監督に会いたくなった。(田中陽一)


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