あいまいな点が明らかに/考える取っ掛かり発見
数式を見るだけで、アレルギーが起きる-。そんな言葉をときどき耳にする。また、膨大な計算量をこなしても、少しでも間違うと答案用紙に容赦なく「×」が付く。それで算数や数学が嫌いになった、という人もいるようだ。けれど、数学者で神戸大大学院理学研究科教授の谷口隆さん(45)は「間違いは宝物」と言う。著書「子どもの算数、なんでそうなる?」(岩波科学ライブラリー)では、わが子がときに突拍子もない間違いをしながら算数を学ぶ過程を、父親として見守り、数学者の視点で分析している。「宝物」の真意を尋ねてみた。(武藤邦生)
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