微生物の力で無肥料栽培/地球環境への負荷軽減
輸入肥料の高騰に農家から悲鳴が上がっている。この2年で尿素は122%、化学肥料は70%上昇した。農機などに使う石油燃料価格も高止まりが続き、地域肥料への転換が大きな課題となる中、注目を集めるのが「冬期湛水(たんすい)」という稲作技術だ。兵庫では「コウノトリ育む農法」などの県北部向けの技術とされてきたが、加西市の豊倉町営農組合は酒米山田錦の生産で、エネルギー消費を半分近く減らす無肥料の農法として確立させた。組合長の田中吉典さん(56)に、これまでの道のりや農法の魅力について聞いた。(辻本一好)
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