学芸員のアイデアを形に/建物全体を楽しんでもらいたい
美術鑑賞のあり方がコロナ禍の3年で大きく変わった。主催者が派手な宣伝とともに海外から借り受けた有名絵画を、観客は何時間も並んでぎゅうぎゅう詰めの会場で見る-。そんな大規模展は「企画する側としても、もう考えにくい」と話すのは兵庫県立美術館の新館長、林洋子さんだ。この春、蓑(みの)豊・前館長(現在は名誉館長)の指名を受けて就任した。さらなる知恵と工夫、美術館同士の連携で「新たな企画展の見せ方がある」という。美術界の今後、そして開館から21年を迎える県立美術館の今と未来像を語ってもらった。(片岡達美)
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