深ヨミ

北総鉄道(千葉県)社長 室谷正裕さん
地域の鉄路を残すために大事なことは?

2023/06/12 11:50

室谷正裕さん(むろや・まさひろ)1956年兵庫県多紀郡篠山町(現丹波篠山市)生まれ。篠山鳳鳴高、東大経済学部卒。79年運輸省(現国土交通省)。航空局管制保安部長や運輸安全委員会事務局長を務め、2014年退官。17年京成電鉄常務、18年から北総鉄道社長を兼務。現在は社長専任。

値下げ、徹底的に収支予測/鉄道を廃止して栄えた町はない


 千葉県のニュータウン路線「北総鉄道」は沿線人口の伸び悩みによる赤字経営で、運賃が日本一高いとされてきた。ところが昨年10月、開業から43年を経て初めて値下げに踏み切った。新型コロナ禍による乗客減で各社が値上げする中、「逆張り」に見える戦略が注目を集める。値下げを陣頭指揮した室谷正裕社長(67)は、丹波篠山市生まれの元国土交通官僚。幼少期に親しんだ地元ローカル線の廃止が運輸行政に関わるきっかけだったという。高齢化と人口減少で鉄道ビジネスが岐路に立つ今、室谷さんに聞いた。鉄路を残すために大事なことは何でしょうか。(高見雄樹)


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