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先生の指導を熱心に聞く児童たち=西宮市瓦林町、瓦林小学校
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先生の指導を熱心に聞く児童たち=西宮市瓦林町、瓦林小学校
次々に縄を跳ぶ「K.B.Hoppers」のメンバーたち=西宮市瓦林町、瓦林小学校
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次々に縄を跳ぶ「K.B.Hoppers」のメンバーたち=西宮市瓦林町、瓦林小学校
次々に縄を跳ぶ「K.B.Hoppers」のメンバーたち=西宮市瓦林町、瓦林小学校
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次々に縄を跳ぶ「K.B.Hoppers」のメンバーたち=西宮市瓦林町、瓦林小学校

 授業が終わり、静まりかえった小学校の体育館で、子どもたちの掛け声が響く。「せーのっ」。1人の声を合図に、回転する縄に次々と飛び込んでいく。地域のスポーツクラブで縄跳び競技に取り組む「K.B.Hoppers」。チームはこの夏、全国大会優勝という偉業を成し遂げた。そして今、ギネス記録の更新というさらなる大きな夢に挑んでいる。(村上貴浩)

 2010年、瓦林小学校(兵庫県西宮市瓦林町)で縄跳びチームが産声を上げた。当時、同校に勤務していた宮垣公一さん(48)=段上小教諭=が、児童の中から有志を集めたチームだった。競技の性質上、メンバー全員で息を合わせないと成功しない。同じメンバーが継続して活動することが望ましいため、地域の小学生らが野球やサッカーに取り組む「スポーツクラブ21瓦林」の1競技となった。

 小学4~6年の15人が在籍。月曜と金曜の放課後2時間は同校の体育館で練習し、日曜には武庫川の河川敷でランニングをして体力づくりに努める。主に取り組む種目は「8の字跳び」。12人が8の字を描きながら次々に縄を跳び、一定の時間内に跳べる回数を競う。

 発足当時から民放テレビ局などが主催する大会に出場し、NHK主催の全国大会では3位になるなど、数々の実績を上げてきた。

 しかし今年は、新型コロナウイルス感染症の影響で3~6月に活動休止を余儀なくされ、多くの大会も中止に。そんな中でも児童らは自宅で個人練習を続け、活動再開後は、ため込んだ力を8月の全国大会にぶつけた。オンライン上に動画を投稿する形式で行われたNPO法人主催の「全国なわとびスピードコンテスト」では、見事に全国優勝を果たした。

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 全国の頂点に立ったチームは、すでに次の大きな夢へと走り始めている。静岡県富士市の小学生による縄跳びチームが18年に出したギネス記録の更新。1分間に230回。つまり、1秒に3回以上を跳び続けなければならない。

 午後6時。チームTシャツを着たメンバーたちが体育館に集まった。キャプテンの安藤璃乃さん(12)による「まずはダッシュします」の掛け声に、全員が息ぴったりで「はい!」。

 宮垣先生が到着するまでの30分間、自分たちで考えた自主練習に励む。真剣な表情でダッシュを繰り返し、体から湯気が出るまで自分たちを追い込む。

 先生が来てようやく縄を跳び始める。失敗すると「間を詰めすぎ。もう1回」「2回ミスした人から交代」と先生から厳しい声。児童同士でも「もっと着地を柔らかく」「足をもう少しだけ高く上げて跳ぼう」などと細かく修正する。

 安藤さんは「全国大会で優勝したとき、とてもうれしくて気持ちよかった。全員が心を一つにして目標を達成する瞬間が一番の魅力」。挑戦の日々に充実した表情を見せた。

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 チームは来年4月、市のクラブに規模を拡大することを検討しているといい、現在、新しいメンバーを募集している。

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