ひょうご経済プラスTOP 決算 川重、2年ぶり最終黒字 コロナ禍で二輪車の販売好調、円安も追い風

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川重、2年ぶり最終黒字 コロナ禍で二輪車の販売好調、円安も追い風

2022.05.10
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(注)表の数字の単位は百万円。▲は赤字計上か、割合減少。前期の配当は実績

(注)表の数字の単位は百万円。▲は赤字計上か、割合減少。前期の配当は実績

川崎重工業の神戸本社が入るビル=神戸市中央区東川崎町1

川崎重工業の神戸本社が入るビル=神戸市中央区東川崎町1

 川崎重工業(神戸市中央区)が10日発表した2022年3月期連結決算は、純損益が218億100万円の黒字(前期は193億3200万円の赤字)に転換した。最終黒字は2年ぶり。新型コロナウイルス禍で先進国のアウトドア需要が伸び、モーターサイクル部門が好調だったほか、旅客需要の回復に伴い航空宇宙部門の赤字幅が縮小。急激な円安も寄与した。

 売上高は前期比0・8%増の1兆5008億7900万円、経常損益は299億3400万円の黒字(前期は28億5500万円の赤字)だった。

 昨年10月に分社化したモーターサイクル部門は北米や欧州、東南アジアなどで二輪車の販売が伸び、前期比33%の増収。原材料や物流費高騰の影響を受けたが、円安が追い風となり、営業利益が過去最高となった。同様に分社化した鉄道車両部門も米国、アジア向け案件の採算性が改善し、5年ぶりに黒字転換した。

 航空宇宙部門は米ボーイングなど民間機の運航時間回復に伴い、エンジン整備の収益性が改善。前期316億円あった営業赤字が97億円に縮小した。船舶海洋部門は鋼材価格の値上がりを受け89%の減益だった。

 また、急激な円安により純利益が上振れ。期末配当を2月予想の1株10円から20円に引き上げる。年間配当は40円。

 23年3月期からは国際会計基準(IFRS)を適用する。従来の営業利益と経常利益に代わり、営業利益に金融収支以外の営業外損益と特別損益を加えた「事業利益」を開示する。

 従来通りの基準で比較すると、コロナ禍からの回復を受けて航空宇宙部門が黒字転換し、北米でオフロード四輪車の販売が伸びるモーターサイクル部門が過去最高益を更新するとみており、増収増益を見込む。

 山本克也副社長は原材料や物流費の高騰を受け、「モーターサイクルや油圧機器など量産品を中心に価格転嫁を進め、利益を確保したい」と述べた。(大島光貴)