ごあいさつ

 感染拡大の波を繰り返しながら、コロナ禍は足掛け3年となりました。社会経済の試練は続いていますが、積み重ねた経験を踏まえ、少しずつポストコロナのありようが見え始めています。

 人と人との距離が制約されるなか、都市部集中のもろさが指摘され、東京一極集中は鈍化しました。デジタル化の加速でリモートワークなど新たな働き方が定着し、ローカルを見直す流れを後押ししています。地産地消、地方自治、SDGsを通じた地域と企業の活性化、近場を旅するマイクロツーリズムなど、地域の知恵と工夫がこれまでにも増して問われています。

 兵庫、神戸は今年6月、阪神・淡路大震災から1万日の節目を過ぎます。都心再整備や神戸空港の規制緩和が動き出し、2025年には大阪・関西万博が控えています。まさに、新たなステージに一歩を踏み出す時でもあります。

 大きく動くこれからの5年、10年を見据え、地域の魅力をどうアピールするのか。今こそ、「オール兵庫の力の結集」「業種を超えた連携と地域発信の強化」を掲げる「神戸新聞LEADERS倶楽部」の出番と、思いを新たにしています。

 2014年に発足した本倶楽部は、兵庫県内の有力企業、団体、教育機関など、地元を代表するトップの皆さまと手を携え、さまざまな事業を実施してまいりました。コロナ禍のこの2年も、各界の第一人者をお迎えした講演会を企画するとともに、倶楽部通信の紙面やウェブを通じて、各社のお取り組みや新商品開発をご紹介するなど、ウィズコロナ様式を模索してまいりました。

 そして本日、あらためて50社のご理解とご賛同をいただき、9年目のスタートを切ることができました。心から感謝を申し上げます。

 今後も、今回の特集をはじめとする紙面、ウェブ展開に加え、趣向を凝らした講師の選定や、次代を担う社員向けの特別セミナーなどに取り組みます。同時に、感染状況を見極めつつ、会員同士のリアルな交流や情報交換の場を探ってまいります。

 神戸新聞は1898(明治31)年の創刊以来、124年を迎えさせていただきました。地域の医療情報をはじめ、身近な情報への関心はさらに高まり、今こそ地域メディアの正念場と肝に銘じております。県内ナンバーワンの発行部数と、さらに強化を進めるデジタル発信力を駆使し、ポストコロナ時代も地域の皆さまとともに切り拓(ひら)いてまいります。どうぞよろしくお願い申し上げます。


神戸新聞社 代表取締役社長
高梨 柳太郎