ごあいさつ

 新型コロナウイルスとの戦いも足かけ4年となりました。暮らしや経済が大きな影響を受けるなか、5類への移行も決まり、ポストコロナへの本格的な動きが始まります。

 一極集中のもろさが指摘され、一方でリモートワークやオンライン会議が広がり、地方、ローカルを見直す流れも出ています。地域の魅力や力があらためて試される時代となり、どうアピールしてゆくか、地域の知恵と工夫、そして連携がこれまでにも増して大切になっています。

 時同じくして、神戸、兵庫が大きく動く時代を迎えました。都心やウオーターフロントの再整備が目に見えて動き出し、7月からは大型観光プロモーション「兵庫デスティネーションキャンペーン」が展開されます。12月には姫路城が世界文化遺産に登録されて30周年の節目もやってきます。

 そして2024年の世界パラ陸上選手権神戸大会、2025年の大阪・関西万博、その先に神戸空港の国際化が方向付けられました。

 ポストコロナの先にある、新たな時代へ、地域一体となって未来をどう切り開くのか。「オール兵庫の力の結集」を掲げる「神戸新聞LEADERS倶楽部」の真価が試される年と、思いを新たにしております。

 2014年に発足した本倶楽部は、地元を代表するトップの皆さまと手を携え、さまざまな事業を実施してまいりました。そして本日、10年目のスタートを切ることができました。

 今回の特集をはじめ、倶楽部通信の紙面やウェブを通じ、各社のお取り組みや新商品開発をご紹介するとともに、各界の第一人者をお招きしての講演会や、次世代を担う社員向けの特別セミナーなど、多彩なメニューを展開してまいります。

 1898(明治31)年の創刊以来、神戸新聞社はおかげさまで創刊125年を迎えさせていただきました。県内ナンバーワンの発行部数と、新サービスに乗り出すデジタル発信力を駆使し、これからも地域の皆さまとともに歩んでまいります。引き続きのご支援、お力添えを、どうぞよろしくお願い申し上げます。


神戸新聞社 代表取締役社長
高梨 柳太郎