「富岳」での研究、スパコン界の最高権威の賞に 国際共同研究チーム、レーザー電子加速器の設計関連で

2022/11/18 17:45

スーパーコンピューター「富岳」=神戸市中央区港島南町7、理化学研究所計算科学研究センター

 神戸・ポートアイランドの理化学研究所(理研)に設置されたスーパーコンピューター「富岳」を使った国際共同研究チームによる成果が18日、スパコン界の最高権威とされる米国の「ゴードン・ベル賞」に選ばれた。「富岳」を利用した研究は昨年も同賞の「COVID-19特別賞」に選ばれており、2年連続の受賞となる。 関連ニュース 「富岳」の原点ファミコンにあり 40年前、名作「ピンボール」を開発 理研センター長 スパコン「富岳」世界1位キープ コロナ飛沫、がん治療…活用幅広く 計算性能2部門で6期連続 スパコン「MN-3」が省エネ性能で3度目世界一に 神戸大と人工知能開発会社の共同開発

 今回受賞したのは、米、仏の複数の研究機関と、理研による共同研究チーム。米国テキサス州で開かれた国際会議で発表された。海外の研究機関が参加するチームが日本のスパコンを利用して同賞に選ばれたのは初めてという。
 対象となったのは、レーザー電子加速器の設計関連の研究。
 松岡聡・理研計算科学研究センター長は「今回の半数のファイナリスト(最終候補)が『富岳』を用い、その一つが受賞した。『富岳』が単に高速だけではないことを示している」などとコメントを寄せた。
(勝浦美香)

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