神戸・ポートアイランドの理化学研究所(理研)に設置されたスーパーコンピューター「富岳」を使った国際共同研究チームによる成果が18日、スパコン界の最高権威とされる米国の「ゴードン・ベル賞」に選ばれた。「富岳」を利用した研究は昨年も同賞の「COVID-19特別賞」に選ばれており、2年連続の受賞となる。
今回受賞したのは、米、仏の複数の研究機関と、理研による共同研究チーム。米国テキサス州で開かれた国際会議で発表された。海外の研究機関が参加するチームが日本のスパコンを利用して同賞に選ばれたのは初めてという。
対象となったのは、レーザー電子加速器の設計関連の研究。
松岡聡・理研計算科学研究センター長は「今回の半数のファイナリスト(最終候補)が『富岳』を用い、その一つが受賞した。『富岳』が単に高速だけではないことを示している」などとコメントを寄せた。
(勝浦美香)