倉庫にある約3千種類の資材について解説する松田幸治社長（右）

ＪＲ新長田駅近くにある神戸店

　住宅設備、建築資材メーカーから商品を仕入れ、工務店などに販売する専門商社。地域密着型の細やかなサービスで業績を伸ばしてきた。少子高齢化で国内の新築市場が縮小する中、リフォームの提案や、内視鏡を使って水道管内部の状況を確認できるサービスなど、新たな市場開拓にも力を入れている。

ー設備資材の販売先は３千社超。小口取引が中心ですね。

　「２００８年のリーマン・ショックを振り返ってもわかるように、建設業界は不安定。大口の取引先でも売上高比率は３％程度に抑えています」　

ー営業マンが商品の配達も行う独特のスタイルです。

　「納品するために建設現場に足を運べば、資材がどんな風に使われているか分かる。商品知識を蓄えることができ、サービス向上につながります。また次の現場の情報を得ることで、競争力を強化しています」　

ー住宅新築は減っているが、競合相手の登場など近年、市場環境は大きく変化しています。

　「大手家電量販店がリフォーム事業に参入するなど、住宅資材の販売経路が多様化しています。例えば、ホームセンターのような店舗の展開など対応策を考えないといけないでしょう」

　「インターネットで直接購入する傾向も強まっています。４月に、中国の電子商取引大手アリババが運営する企業間取引サイトに登録をしました。自社の取り扱い商材を海外でも売っていこうと思っています」

ー求める人材は。

　「職人さんを相手にした商売ですから、誠意を持って対応でき、人付き合いの上手な人がいいですね。新しいアイデアやサービスの提案力も重視しています」

　（まとめ・中務庸子）

〈所在地〉神戸市長田区御屋敷通５ー１ー１６　ＴＥＬ０７８・６９１・０４０４