ひょうご経済プラスTOP ひょうご中小企業就活ガイド2016 (株)本高砂屋

ひょうご中小企業就活ガイド2016

(株)本高砂屋

駅や空港 販路拡大中

 
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経営理念の「旨楽味遊」の下で自社の戦略を語る大藪恒男常務

経営理念の「旨楽味遊」の下で自社の戦略を語る大藪恒男常務

お菓子の製造工程

お菓子の製造工程

 神戸・元町で138年前、瓦せんべいの製造・販売を始めた。その20年後には、粒あんを薄皮で包んだ「高砂きんつば」を売り出す。製法を生かして和洋菓子の両方を手掛け、全国の百貨店で販売する贈答用商品が主力だ。現在、新たに高速道路のサービスエリア(SA)などで土産需要を開拓し始めている。

ー洋菓子の印象が強いです。

 「『エコルセ』など焼き菓子を中心とする洋菓子の売り上げが7割を占めます。その製法は、薄くてぱりっと焼く瓦せんべいで培ったものです。しっかり受け継ぎ、進化させています」

 「一方、きんつばで身に付けたあんづくりは、和菓子に生かされています。きんつばは、できたてを食べてもらえる実演販売の店もあります。和菓子は小豆をいかにおいしく炊くかが重要なので、水に恵まれた新潟県に工場を構えました。和と洋の両方を製造していることを生かして、存在感のある会社にしていきたいですね」

ー贈答用が大半とか。

 「百貨店での贈答用がメーンでしたが、中元、歳暮など贈答という慣習そのものが廃れつつあります。さらに、かつては百貨店で販売していなかったスナック菓子のメーカーが、高級オリジナル製品を投入しており、当社には逆風が吹いています」

ー対応策は?

 「駅や空港、テーマパークなどに販路を広げている最中です。手探りの状態ですが、専用のパッケージを作り、売り場を厳選しています。他社の商品が売れているから、とまねをして、同じようなものを作ることはしません。オリジナルの製品を自社で製造し、直接、販売することにこだわっています」

 (まとめ・塩津あかね)

〈所在地〉神戸市東灘区向洋町西5ー1 TEL078・857・3333