ひょうご中小企業就活ガイド2016
植垣米菓(株)
定番商品を時代に合わせて改革1930年の発売から80年を超えたロングセラー「ボール」を製造する。甘辛い味付けとサクサクした歯ごたえは、神戸のみならず関西のお菓子の定番だ。
抹茶、きな粉、ゆず…。2015年3月、JR新大阪駅構内の商業施設「エキマルシェ」にオープンした「鶯ボール」の専門店には、これまでになかった6種類の味付けが並んでいる。
砂糖や塩をはじめとして素材にこだわった。その結果、スーパーなどで見慣れたこれまでの商品に比べると、かなり割高になったが、人気を呼んでいる。
関西・神戸のお土産として知名度が高まっており、新幹線の乗降客が数多く立ち寄るが、それだけでなく、子どものころから親しんだ「鶯ボール」の新たな味をぜひ試してみたいという根強いファンの需要も取り込んでいる。
あられやせんべいなど昔ながらの米菓のメーカー。70近い製品を扱っているが、「50年後、さらには200年後の子孫のことを考えられる会社を目指している。できるだけ添加物は加えず、兵庫県内で収穫した米や食材を取り入れるようにしている」と植垣清貴社長は話す。
エキマルシェで扱う製品にも、姫路市安富町産のゆずを使うなど、消費者の嗜好の変化に合わせて製品を磨き続ける。
半世紀も前から輸出に力を入れるなど、海外展開も特色のひとつ。ヘルシーな「ジャパニーズ ライス クラッカー」として欧米やオーストラリアで着実に市場を固めている。
同社では工場のことを「工房」、商品は「作品」と呼ぶ。丁寧な製品づくりを目指す熱意と社風の一端が、そんな社内用語にも表れている。
長年の伝統を持つ作品群を幅広い世代に味わってもらうために、新しい感性を求めている。
〈所在地〉神戸市長田区西尻池町3ー1ー3 TEL078・611・5445




















