ひょうご経済プラスTOP ひょうご中小企業就活ガイド2016 音羽電機工業(株)

ひょうご中小企業就活ガイド2016

音羽電機工業(株)

世界最大級の雷実験施設を保有

 
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人のいのちを守る雷ミハリ番

人のいのちを守る雷ミハリ番

雷テクノロジセンター

雷テクノロジセンター

 雷から施設や電気機器を守る避雷器などを製造販売する。国内唯一の雷対策専門メーカーとしても知られ、配電用避雷器は国内トップシェアを誇る。

 IT機器が産業界の隅ーまで浸透していくとともに、雷対策も重要性も増している。落雷すれば、火災につながるだけでなく、火災を免れても、電圧や電流の変動を起こして機器が故障したり、データ類の消失につながったりするからだ。

 同社が手掛ける雷対策の対象は鉄道やライフライン、文化財など幅広い。気象や電気、機械設計などと専門分野はあっても、社員全員が雷対策のプロである点が強みだ。

 最近では都市部のゲリラ豪雨など、天候不順で雷の発生も多いだけに、「おたくの製品のおかげで被害がなかった」という感謝の声もさまざまなユーザーから届くという。

 2008年に設置した、世界最大級の雷実験ができる「雷テクノロジセンター」には国内外から見学者が相次ぐ。企業関係者だけでなく一般市民の見学も予約制で受け付けており、「雷対策に徹して社会に貢献する」という吉田修社長の考え方の一端を示している。 

 最近では、突然の落雷で命を落とす一般市民も増えている。同社では2年前から、スポーツなどの野外活動向けに、高精度で雷を検知するレーダーのレンタル事業を始めた。

 「長年の技術を、時代のニーズに応じて組み合わせた新商品。そういう発想を大切にしたい」と吉田社長は話す。

 避雷器の心臓部に当たるセラミック技術も極めている。輸出はまだ1割程度だか、将来的には25%程度まで増やし、海外展開を大きな柱にしていく戦略を練っている。

 社員の7割が40歳以下。バブル崩壊後に各社が採用を絞った中で積極的に採用したためだ。来年は創業70周年。「若い人の柔軟な発想で、新しい会社をつくってほしい」と吉田社長は期待をかける。

〈所在地〉尼崎市名神町3ー7ー18 TEL06・6429・3541