ひょうご中小企業就活ガイド2016
(株)カネヘイ
卸売の枠超え新事業展開1892年に創業し、神戸市中央卸売市場を拠点に青果物卸売を営む。業態の枠を越え、時代や消費者のニーズの変化に対応した新事業に果敢に挑む。
神戸市内を中心に阪神・北摂地域の百貨店やスーパー、小売店などに販売。2004年の卸売市場法の改正による規制緩和を機に、全国の農協や卸売業者などにネットワークを広げ、商品調達力を強化している。
「品物の良し悪しだけを見るのではなく、出荷する農協や生産者の考え方、流通の状況までも理解する、いわば目利き力が必要。さらに市場に入ってこないものでも手に入れる調達力がないと、ニーズにこたえられない」と宗和正文社長は話す。
業界の勉強会などで築いたネットワークを生かし、冷凍焼き芋など新しい事業にも積極的だ。2014年春、他の2社と共同で、冷凍焼き芋販売会社を設立し全国販売に乗り出したほか、これまでの青果店の概念を覆す提案型の野菜のセレクトショップ青果店「plus3Motomachi(プラス スリー モトマチ)」を昨年オープンするなど新事業も積極的に展開している。
近年は青果物に対する消費者のニーズが変わっている。鮮度だけでなく、いかにおいしく食べるか、冷蔵庫の中で腐らせずに使い切れるかなどが求められる。こうした変化をつかもうと、女性の採用を増やしている。男性中心のイメージが強い青果物卸売業にあって女性社員が全体の4割近くを占める。
「消費者は女性が中心。ニーズをつかみギャップを埋めるには女性の力が必要」と宗和社長。子どもの病気などで休んでもカバーできる体制や、応接室を託児スペースに利用できるようにするなど働きやすい職場づくりを進めている。
「食」に関心の高い人はもちろんだが、生産者と消費者の仲介をする役割を担うだけに「人に喜んでもらうことが自分の喜びと感じられる人に来てほしい」という。
〈所在地〉神戸市兵庫区中之島1ー1ー1 TEL078・671・6497




















