ひょうご経済プラスTOP ひょうご中小企業就活ガイド2016 (株)基陽

ひょうご中小企業就活ガイド2016

(株)基陽

顧客の声を生かした商品開発を続ける

 
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じゃばら駕王安全帯

じゃばら駕王安全帯

事業発展計画発表会

事業発展計画発表会

 建築現場で使う工具袋、安全帯を製造。「KH」ブランドで販売する。昨年、安全帯で業界初のダブル受賞(グッドデザイン賞、グッドデザイン金賞)に輝いた。

 金物の町・三木で金物問屋を営んでいた藤田尊子社長の父が、顧客から「皮革や綿を素材にした工具袋は濡れると重くなるし、乾きにくい」という声を聞き、独自に工具袋を開発した。独自の縫製技術を生かし、丈夫さからたちまち評判を呼んだ。

 以来、顧客の声を生かした工具袋を開発し続けてきたが、その後、安全帯の製造も新たに始める。藤田社長が建築現場を訪ねるたびに「転落、滑落による重大事故を何とか防げないものか」と感じていたことがきっかけだった。

 当初はごくシンプルな商品だったが、改良を重ね、誕生したのが「じゃばら式安全帯」。伸縮性のあるゴムの外側を丈夫なナイロン生地で覆うことで、コンパクト、軽量ながら丈夫な安全帯となった。兵庫県が認定する「ひょうごNo.1ものづくり大賞」を受賞。後継品はグッドデザイン賞金賞を受賞した。 

 「お客さまに育てていただいている会社」と藤田社長。顧客からのアンケートはがきには社員全員で返信を書き、感謝の気持ちを伝えている。社内でも社員間で「ありがとうカード」を導入し、お互いに感謝の気持ちを言葉にして手渡すことで、コミュニケーション、チームワークの向上につながっている。

 「正しいあいさつができることが社会人としての基本中の基本」と、毎日の朝礼で、あいさつ、礼ができるよう発声練習の場を設けており、会社の来訪者を迎える気持ちのよい応対も評判を呼んでいる。

 藤田社長以下、社員全員が主体になって毎年開いている「事業発展計画発表会」には従業員の家族をはじめ、取引先や金融機関、外部のサポーターも招く。「今、元気に走っている社員たちのバトンをつなぎ、ともに支え合える明るい人たちにぜひ加わっていただきたい」と話している。

〈所在地〉三木市別所町小林477ー10 TEL0794・82・2304