ひょうご中小企業就活ガイド2016
近畿工業(株)
環境分野の先端技術も研究自治体などの廃棄物処理に欠かせない破砕機やリサイクルプラントを手がける。砕く、剪る、選別する-の三つの技術を生かし、修理やサービスにも力を入れる。
鉱山から出た岩を砕き、選別する機械の製造が同社の発端。その後、環境対策が社会問題となったことから、リサイクル事業に重心を移し、現在は事業の柱となっている。
破砕機に加え、破砕機に取り付ける刃を新品同様に補修する再生加工にも応じている。リサイクルのための機器自体のリサイクルともいえる独自の事業で、自治体などから注目を集める。
昨年2月には、研究所として「近畿メカノケミカル・インスティチュート」を新設した。
メカノケミカルとは、物質をナノ(10億分の1)メートル単位の細かさに粉砕することで表面の結合状態が変化する化学反応のこと。これを活用して、従来は難しかったレアメタルの回収などを研究する。大学や他の研究所とも連携する考えだ。
製造面では新工場を設置。生産効率を約10%向上させた。
営業面では、経済発展とともに東南アジアでリサイクル市場が拡大している点に着目。現地に営業拠点を設けてリサイクルプラントを手がける方針。
社員教育も充実している。新入社員には1年間の研修を行い、座学、実技を通じて基礎能力を高める。社外留学制度もあり、優秀な社員は神戸大学や東北大学に派遣する。
若手の活用にも積極的で、管理職に積極的に登用するほか、20~30歳代の社員が経営について語り合う「ジュニアボード」も設けている。
同社の社是は「流汗悟道」。自らの努力と創造性で生きる道を拓く、という意味がある。
「他人に頼るのではなく、やる気を持って自分で徹底的に考え抜き、行動する、という人が理想です」と、和田直哉社長は話している。
〈所在地〉三木市別所町巴20 TEL0794・82・0100




















